理事長挨拶

“ロボット手術時代”を迎えて

 

医療法人徳洲会 理事長
一般社団法人徳洲会 理事長

東上 震一

 

Tokushukai Robotic Urology Seminar が昨年、成功裏に開催されました。ロボット支援手術で先行した泌尿器科の分野を中心に、ロボット手術に関連する各分野の錚々たる先生方にお集まりいただき、活発な討論がなされ有意義な学会となりました。目覚ましい進化を遂げているロボット技術を手術支援という形で外科治療に取り込む“ロボット手術治療”の領域が、これからの外科学の大きな柱になっていくと考えられます。

徳洲会では現在、32台(daVinci X、daVinci Xi、daVinci SP、Saroa、 hinotori、Hugo:6機種)のロボットが稼働し、年間2,527件(2024年度)のロボット支援手術が行われています。日本有数の手術数を誇る徳洲会が、このセミナーを開催できることをうれしく思っています。そして本学会が日本のロボット手術を学問的、技術的にも牽引し得る集会として成長されることを願っています。

過日、「イソップ(AESOP)」という呼び掛けで起動した2-D視野のロボットを葉山ハートセンターで練習したことを思い出す時、その技術的進歩に隔世の感を覚えます。いつか全自動手術ロボットが現実になるかもしれません。夢追うロボットの学会が実り多きことを願います。